「ミスをすると委縮して次のミスをしやすくなる」の対処法
皆さん、仕事でミスをしていますか?皆さんがしていなくても、部下がしていたりしますよね。
僕もよくします。お叱りもよくいただきます。仕事柄、クライアントがお医者様(=人の命を普段から預かっている方)なので、叱り方が通常より厳しい方も中にいらっしゃいます。
僕の持論がありまして、「人はミスをすると気持ちが萎縮して、さらにミスをしやすくなる」です。
なので、一回目のミスをしたときに、今後の対応の中で「どうやって次のミスをしないか」というのがテクニカルな話が中心になりますが、センチメンタルな対応はもっと大事だと思います。
まず、ミスに対して、上司が叱る。これはもう最悪ですね。またミスをしやすくなる。僕も上司として、部下のミスに接しますが、第一声は「僕の責任だな」とつぶやくようにしています。そう思っていなかったとしてもまずはそう言うことが大事だなと。
自分がミスした時に、最近編み出した方法があります。それは「ミスした直後はその案件については、普段その案件に接していない部下にも、逐一相談をしてアウトプットを点検してもらう」というものです。そうすることで委縮していない状態でアウトプットを冷静に点検してもらいます。
ミスした直後はそのミスを自分で取り直さないと、とか忙しい他の人をこのトラブル案件に巻き込むなんて申し訳ないと思いますが、そこを乗り越えられるかどうか、は上司の力です。
僕自身がミスをした時に積極的に部下に事情を話して助けてもらっていますし、部下がミスをしたときにもアウトプットを上司である私がチェックするだけではなく、他のスタッフにも「助けてください」と言って見てもらいます。
こないだこれで、上司である僕の点検ミスを発見することができました。被害の拡大を防ぐことができたので、報告してみました。
以前、和波さんが欠点と不具合の違いを話していました。
欠点:他に重大な問題を引き起こさない
不具合:他に重大な問題を引き起こす
と定義していて、例えば、地方活性化の話題で、地元にスターバックスがなくても他の代替手段を見つける(=欠点)だが、高校がないというのは教育を求めて人口流出を招く(=不具合)、というものでした。
その上で欠点は個性なのでそこに注力するより、不具合を直したほうがよい。
この流れで考えると
ミスをすること自体は実は欠点であって適切な環境があれば他の問題を引き起こさないけど、困ったときに「助けて」と言いにくい環境というのは次のミスを引き起こしやすくなるので不具合と言えます。
ミスをした時に大声で叱ってしまうと、それは「困ったときに助けてと言いにくい環境」の再生産なので、避けた方がいいと言えます。
考えてみると新人の頃には「助けて」と言いやすい環境=先輩の存在があります。それが一人前になって仕事ができるようになると、そういう存在はなくなりますし、マネージャーとかになるともはやそういう環境は意識しないと作れません。
まずは、自分がミスをした時にトップが「助けて」という。部下がミスした時にも上司と部下だけではなくて、関係のない他のメンバーにも助けてもらう。というプロセスが大事だなと思います。もちろん一見非効率だとは思うのですが、「ミスの再生産のループから抜け出しやすい最もコスパのよい方法」だと思いますよ!