顧客開発のインタビューでつまづきがちな3つのハードル
「顧客開発」について、最近、色々と勉強する機会が多く、自分が感じたことをまとめてみることにしました。
さて、最初のお題は「顧客開発のインタビューでつまづきがちな3つのハードル」です。顧客開発という言葉が有名になる上で、理解しないでこの言葉を使っている人もたまに見かけるので、「脱顧客開発初心者」を目指す人のための記事となっております。
ハードル① WEBアンケートですませてしまう
よくFacebookeで流れてくるのが「顧客開発のためのアンケートにご協力ください」という書き込み。
まず、顧客開発の大事な目的は「顧客のメカニズムを知ること」であって、「顧客の意見を聞けばなんでもいい」のでは決してありません。そして顧客のメカニズムはアンケートでは絶対に解りません。1対1の対面のインタビューが基本になります。
アンケートで回答してくれた人のうち、適切なインタビュー先を見つけるための手段として使っているならVeryGoodですが、アンケート結果みて「よし、ニーズがある」と思うのは本当にやめましょう。あとで火傷します。
ハードル② インタビューの件数をこなせない
顧客開発の大事な目的は「アーリーアダプターの意見を反映させること」です。
ちなみにアーリーアダプターと言われる人を15%と定義すると、約7人に1人しかいません。20件インタビューして、やっと3件。残りの17件は基本的には参考にしない意見になります。
そうするとよく起きるのが10件位インタビューして全く反応が悪い状態になった時に、「そもそもニーズが無い商品を作ろうとしている」のか「アーリーアダプターに出合えていないのか」の判断がつかない、という状況になります。
やってみると解りますが、20件インタビューするのもとっても大変です。「途中でピボットすべきなのか、アーリーアダプターに会えていないだけなのか」を正しく判別するには件数が必要なんですが、途中でめげてしまいがちです。
解決するには件数をこなすしかない。10件位反応が悪いだけで歩みを止めてはいけません。
これは自戒も込めて。
ハードル③ バイアスを自らかけてしまい、本音が聞き出せない
企業で顧客インタビューをすると、調査会社にお金を払って、お客候補を連れてきてもらう、という手法がよく取られます。
問題は「この人たちに謝礼が払われている」という事実です。
お金を払った瞬間に、ポジティブバイアス(お金もらったんだから良いことを言わなきゃ)やネガティブバイアス(お金もらったんだからもっともらしいことを言わなきゃ)が入ります。
「もっともらしいこと」は本当に顧客開発で出会う意見で「もっとこうした方がいい」という意見をどこまでまに受けるのか、本当に迷ってしまいます。というのも、インタビューを早く終わらせるための断り文句的に使われるからです。
支払ってよい報酬は「コーヒー1杯」です。それで1時間位かけてインタビューをしたいところです。
さらにこれで20件やるって、無理ゲーじゃない?と思われるかもしれませんが、スタートアップに求められる行動量ってこういうものだと思います。
だからハスラーって重要だと思うんですよ。